COLUMN
想像を超えた「ミラクルキャップ」が生まれるまで
口紅のテスト充填に苦戦している頃口紅のキャップが出来上がりました。出来上がったキャップは我々の想像をいい意味で裏切るくらい美しく出来上がっていました。 「デザイン的に抜き型で作ることが難しくどうしても樹脂の継ぎ目が見えると思います」と言われていたのに出来上がったキャップにはぱっと見継ぎ目が見えない。 「どうやったんですか?」と聞くと「型の職人が極限まで型を磨いたんです。『こんなに綺麗なキャップなのに継ぎ目が見えたらガッカリだろ?』って」 日本のものづくり職人の技術 そしてまるでガラスのようにビジューのように作りたいと思っていた私達の気持ちが通じたかのような出来事にとてもとても感動しました。 口紅のキャップはあえて「ガチャっ」とハマる形にしました。 日本では「しゅいーん」とすーっとハマるキャップが主流ですがヨーロッパはガチっとちゃんと閉まってるという重厚感が好まれるという事でした。 まるでベンツのドアが重くガチャっと閉まるように。 通常のスペックでは到底出来上がらなかったこのキャップは技術者さんと職人さんと我々の思いで考えて考えて出来上がったミラクルキャップなのです。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
想像を超えた「ミラクルキャップ」が生まれるまで
口紅のテスト充填に苦戦している頃口紅のキャップが出来上がりました。出来上がったキャップは我々の想像をいい意味で裏切るくらい美しく出来上がっていました。 「デザイン的に抜き型で作ることが難しくどうしても樹脂の継ぎ目が見えると思います」と言われていたのに出来上がったキャップにはぱっと見継ぎ目が見えない。 「どうやったんですか?」と聞くと「型の職人が極限まで型を磨いたんです。『こんなに綺麗なキャップなのに継ぎ目が見えたらガッカリだろ?』って」 日本のものづくり職人の技術 そしてまるでガラスのようにビジューのように作りたいと思っていた私達の気持ちが通じたかのような出来事にとてもとても感動しました。 口紅のキャップはあえて「ガチャっ」とハマる形にしました。 日本では「しゅいーん」とすーっとハマるキャップが主流ですがヨーロッパはガチっとちゃんと閉まってるという重厚感が好まれるという事でした。 まるでベンツのドアが重くガチャっと閉まるように。 通常のスペックでは到底出来上がらなかったこのキャップは技術者さんと職人さんと我々の思いで考えて考えて出来上がったミラクルキャップなのです。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
完璧な色なのに作れない…口紅誕生の壁
フランジェディヴィスの口紅が誕生するまで いい色ができていい処方もできたのに本生産の工程が確定できない。 「〇を加えれば型離れが良くなりますよ」と原料メーカーにはアドバイスを受けたがその原料を使わないこその商品だったので入れたくない。 時を同じく調色チームも壁にぶつかっていた。いつもはジェルネイルやマニキュアの調色をしていた調色チームも初めての口紅の調色と一度に40色の本生産バルクを作るのに時間をかなり使いとても苦戦していた。 早く本生産工程を確定しなければ作った商品の検証も試験もできない。毎日焦りだけで時間が過ぎていく中 ある日口紅製造のアルバイトさんからラインが来た。その日は社員が急遽休みになりアルバイトさんが作業を進めてくれていた。 いつも口数が少ないおとなしい20歳のアルバイトさんでしたが「リップ作るのが一番好き」といつも全力でやってくれていた。 1日の報告のラインは熱意で溢れていた。 「有難いね」スタッフに恵まれているという事は何にも代え難い事だった。 毎日一歩進んではまた下がる日々だったが確実に少しずつ前進していた。 写真は当時のLINE(本人に掲載許可を得ています) 百回をゆうに超える試作装填の末に10本取りの機械で1本の不良もなく全部装填できた時の感動は忘れません ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
完璧な色なのに作れない…口紅誕生の壁
フランジェディヴィスの口紅が誕生するまで いい色ができていい処方もできたのに本生産の工程が確定できない。 「〇を加えれば型離れが良くなりますよ」と原料メーカーにはアドバイスを受けたがその原料を使わないこその商品だったので入れたくない。 時を同じく調色チームも壁にぶつかっていた。いつもはジェルネイルやマニキュアの調色をしていた調色チームも初めての口紅の調色と一度に40色の本生産バルクを作るのに時間をかなり使いとても苦戦していた。 早く本生産工程を確定しなければ作った商品の検証も試験もできない。毎日焦りだけで時間が過ぎていく中 ある日口紅製造のアルバイトさんからラインが来た。その日は社員が急遽休みになりアルバイトさんが作業を進めてくれていた。 いつも口数が少ないおとなしい20歳のアルバイトさんでしたが「リップ作るのが一番好き」といつも全力でやってくれていた。 1日の報告のラインは熱意で溢れていた。 「有難いね」スタッフに恵まれているという事は何にも代え難い事だった。 毎日一歩進んではまた下がる日々だったが確実に少しずつ前進していた。 写真は当時のLINE(本人に掲載許可を得ています) 百回をゆうに超える試作装填の末に10本取りの機械で1本の不良もなく全部装填できた時の感動は忘れません ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
完璧なはずが…製造現場で崩れた口紅開発の壁
パッケージの外装の設計が目星が付いてきた頃、今度は製造の現場から問題が。 どうしてもなかなか流し込んだ口紅と土台の容器のドッキングがうまく行かないと。油脂が原料の口紅はこれまで作ってきた化粧品と異なりまるでショコラティエの世界のようで流し込む口紅の温度、型の温度流し込んでからの急冷の温度そこからのドッキングは何度実験を繰り返してもなかなかうまく行かずB品の嵐でした。何とか打開策を得ようと原料メーカーや機械のメーカーに訊ねると同じ答え。「処方が柔らかすぎる」硬くレシピを変えたらいいんですよと言われたがそれでは開発の意味がない。処方を変えたくないと伝えると「では温度をいろんな方法で変えて正解に辿りつくまで実験をし続けるしかないですね」ごもっともなご意見だった。とにかく毎日毎日試作の繰り返し。新しい物を生み出す苦しみにぶち当たっていた。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
完璧なはずが…製造現場で崩れた口紅開発の壁
パッケージの外装の設計が目星が付いてきた頃、今度は製造の現場から問題が。 どうしてもなかなか流し込んだ口紅と土台の容器のドッキングがうまく行かないと。油脂が原料の口紅はこれまで作ってきた化粧品と異なりまるでショコラティエの世界のようで流し込む口紅の温度、型の温度流し込んでからの急冷の温度そこからのドッキングは何度実験を繰り返してもなかなかうまく行かずB品の嵐でした。何とか打開策を得ようと原料メーカーや機械のメーカーに訊ねると同じ答え。「処方が柔らかすぎる」硬くレシピを変えたらいいんですよと言われたがそれでは開発の意味がない。処方を変えたくないと伝えると「では温度をいろんな方法で変えて正解に辿りつくまで実験をし続けるしかないですね」ごもっともなご意見だった。とにかく毎日毎日試作の繰り返し。新しい物を生み出す苦しみにぶち当たっていた。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
プロが生んだ“たった3ミリ”の奇跡
前回に続き、商品のアイコンにもなっている口紅のキラキラキャップができるまで。 前回のブサイクな姿に多くの方がびっくり🤭されたと思います。そこから少しだけ進歩したお話しです。 キャップの内部に螺鈿を貼り、切子細工を施すだけでも数ミリ大きくなる。ダイヤカットのデザインは大きくならざるを得ない。 「みんな荷物もカバンも小さくなっていっているのにこんな大きなキャップは受け入れられるのか」「デザインを変えた方がいいのでは」 「他に方法はないのか」 様々な意見が出る中そんな意見も一度は聞き入れ様々なデザイン画を描いてみたけどどれもしっくりこなかったりパッケージの規約的に作ってはダメな形だったり(とんがり過ぎているとNG)結局最初の形を諦めきれず、この形でなんとか数ミリでも小さくならないかを考えました。 パッケージメーカーの設計担当さんも最初は難しいとデザイン変更した方がいいかもとおっしゃってたけどわたしが絶対に諦めないのを感じてもう一度1から図面を見直してみますと総力で考えてくださって 3ミリ細くなった。その3ミリが格段に美しく見せた。 プロの仕事を見たなぁという感覚だったのですがこのプロの仕事まだまだ終わらなかった😊 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
プロが生んだ“たった3ミリ”の奇跡
前回に続き、商品のアイコンにもなっている口紅のキラキラキャップができるまで。 前回のブサイクな姿に多くの方がびっくり🤭されたと思います。そこから少しだけ進歩したお話しです。 キャップの内部に螺鈿を貼り、切子細工を施すだけでも数ミリ大きくなる。ダイヤカットのデザインは大きくならざるを得ない。 「みんな荷物もカバンも小さくなっていっているのにこんな大きなキャップは受け入れられるのか」「デザインを変えた方がいいのでは」 「他に方法はないのか」 様々な意見が出る中そんな意見も一度は聞き入れ様々なデザイン画を描いてみたけどどれもしっくりこなかったりパッケージの規約的に作ってはダメな形だったり(とんがり過ぎているとNG)結局最初の形を諦めきれず、この形でなんとか数ミリでも小さくならないかを考えました。 パッケージメーカーの設計担当さんも最初は難しいとデザイン変更した方がいいかもとおっしゃってたけどわたしが絶対に諦めないのを感じてもう一度1から図面を見直してみますと総力で考えてくださって 3ミリ細くなった。その3ミリが格段に美しく見せた。 プロの仕事を見たなぁという感覚だったのですがこのプロの仕事まだまだ終わらなかった😊 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
理想と現実のギャップから生まれた口紅
持っているだけで自信がみなぎるような美しいけどシンプルで誰もが綺麗だなと思うもの。 とんがりすぎないデザインで大人もたとえば子どもであってもこれを見たら「綺麗」と思えるもの それは宝石みたいな感じかなと。 そして大自然の生み出す色に勝るものはないと思っていたので螺鈿の美しい色を。 昔昔の日本のお姫様の紅は貝に入っていた貝の中に紅があるというイメージをデザインしていろいろスケッチして出来上がった形 紙に図面を書いて鋏で切って作った形を中身も加味して3Dプリンターで作った時とんでもなくぼてっとした 「キレイ」とは程遠いものができた事を今でも思い出します。 社内で「本当にこれで推し進めるんですか」という空気が流れて理想と現実のギャップに頭を抱えました。 でも ダイヤモンドの原石も磨く前は褐色がかった塊。 なんだか似てるなあと思いながら絶対にこのデザインを諦めない!という思いで毎日長さや太さの調整を行っていた。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
理想と現実のギャップから生まれた口紅
持っているだけで自信がみなぎるような美しいけどシンプルで誰もが綺麗だなと思うもの。 とんがりすぎないデザインで大人もたとえば子どもであってもこれを見たら「綺麗」と思えるもの それは宝石みたいな感じかなと。 そして大自然の生み出す色に勝るものはないと思っていたので螺鈿の美しい色を。 昔昔の日本のお姫様の紅は貝に入っていた貝の中に紅があるというイメージをデザインしていろいろスケッチして出来上がった形 紙に図面を書いて鋏で切って作った形を中身も加味して3Dプリンターで作った時とんでもなくぼてっとした 「キレイ」とは程遠いものができた事を今でも思い出します。 社内で「本当にこれで推し進めるんですか」という空気が流れて理想と現実のギャップに頭を抱えました。 でも ダイヤモンドの原石も磨く前は褐色がかった塊。 なんだか似てるなあと思いながら絶対にこのデザインを諦めない!という思いで毎日長さや太さの調整を行っていた。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
似合う色がわからなかった私が40色に辿り着くまで
いつも貰い物で済ませてきていた私は改めてフリーダムに似合う色を真剣に探すとなると何色あったら良いのかわからなかった 実際に初めて売り場へ選びに行ってみて各社12色くらいある中でいろいろ手に塗って色を見てみたが正直手に塗るだけでは「綺麗な色」とは思うが似合うかどうかは自信がない。 各メーカーで一色づつ買ってはきたものの家で実際に唇につけてみるとあまりにあっていない。(この経験は後に店頭で実際に唇に塗って試してもらいたいという想いのきっかけになった) 12色でもなかなか選ぶ事が難しい。もっともっといろいろ色を試してみたい。 CHANEL のように世界中から愛されるブランドになりたい アジアに似合う色だけではなく世界中の人たちに幅広い選択肢が必要だと感じた。 「100人いれば100通り」最初は100色作りたいと思ったがさすがに最初から100色は現実的に難しいとなり40色に落ち着いた。 色作りはネイルの仕事でずっと色作りを一緒にやっている絶大な信頼をおいている パートナーと考えていった。彼女もネイルの色は作っても口紅の色を考えるのは初めてしかも世界中の肌色を考慮して。 いつも私の大雑把なイメージを捉えてくれる。貴重な存在の彼女もとても苦労したと思う。 そうしてまずは40色のサンプルが出来上がっていった。 この写真はテクスチャーこそまだ未完成だった時に全色ラインナップサンプルを記念して撮ったもの。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA
似合う色がわからなかった私が40色に辿り着くまで
いつも貰い物で済ませてきていた私は改めてフリーダムに似合う色を真剣に探すとなると何色あったら良いのかわからなかった 実際に初めて売り場へ選びに行ってみて各社12色くらいある中でいろいろ手に塗って色を見てみたが正直手に塗るだけでは「綺麗な色」とは思うが似合うかどうかは自信がない。 各メーカーで一色づつ買ってはきたものの家で実際に唇につけてみるとあまりにあっていない。(この経験は後に店頭で実際に唇に塗って試してもらいたいという想いのきっかけになった) 12色でもなかなか選ぶ事が難しい。もっともっといろいろ色を試してみたい。 CHANEL のように世界中から愛されるブランドになりたい アジアに似合う色だけではなく世界中の人たちに幅広い選択肢が必要だと感じた。 「100人いれば100通り」最初は100色作りたいと思ったがさすがに最初から100色は現実的に難しいとなり40色に落ち着いた。 色作りはネイルの仕事でずっと色作りを一緒にやっている絶大な信頼をおいている パートナーと考えていった。彼女もネイルの色は作っても口紅の色を考えるのは初めてしかも世界中の肌色を考慮して。 いつも私の大雑把なイメージを捉えてくれる。貴重な存在の彼女もとても苦労したと思う。 そうしてまずは40色のサンプルが出来上がっていった。 この写真はテクスチャーこそまだ未完成だった時に全色ラインナップサンプルを記念して撮ったもの。 ブランドプロデューサー SACHIKO KAKEGAWA